- 軽自動車ターボのタイヤの空気圧はどれぐらいが適正?
- ターボモデルはNAに比べてホイールが大きいのはなぜ?
- タイヤ交換時期はどう判断すればよいの?
- 軽自動車ターボのタイヤの寿命はどれぐらい?
- タイヤ交換するとどれぐらいお金がかかるの?
軽自動車ターボのメンテナンスの中で、タイヤ交換はトップ3に入るぐらい重要です。でもどのように交換するのか、どれぐらい費用が掛かるのかなど意外とわからないことが多いですよね。タイヤのメンテナンスを怠ると重大な事故につながります。
元自動車整備士で、8年間自動車のお医者さんとしてさまざまな車のさまざまな症状に直面し治療に従事してきました。今でも軽自動車ターボに乗って毎日通勤しています。
そこでこの記事では、タイヤ交換時期の判断方法や基本的なタイヤの値段・交換工賃などメンテナンスに必要な知識を解説します。
この記事を読めば、タイヤメンテナンスがスムーズにいく事間違いなしです。
軽自動車ターボは普通車に比べてメンテナンスが重要
軽自動車はコンパクトでとても扱いやすく、日常生活に欠かせない移動手段ですよね。しかしいろいろなパーツが小さい分消耗が大きので、細かいメンテナンスが軽自動車ターボの寿命を決定します。
<<軽自動車ターボの寿命は短い?】軽自動車ターボの点検と整備のポイントを解説
タイヤ交換もメンテンナンスとして重要ですが、一番重要なメンテナンスはエンジンオイル交換です。エンジン内を循環する血液の役割を果たしていますので、確実にエンジンオイル交換を実施して軽自動車をいつまでも健康に乗れるようにしておきましょう。
<<【軽自動車のターボは壊れやすい!?】軽自動車ターボのエンジンオイル交換を徹底解説
<<【軽自動車ターボオーナー必見!】元整備士が選ぶオススメのエンジンオイル7選
軽自動車ターボのタイヤの寿命はどのくらい?
軽自動車ターボのタイヤの寿命は、一般的に3万km~5万kmと言われています。しかし、これはあくまでも目安であり、運転状況や路面状況によって大きく左右されます。
- 高速道路を頻繁に走行する
- 山道をよく走る
- 急発進・急加速が多い
- 荷物をたくさん積んで走る
項目に複数該当する場合は、タイヤの摩耗が促進され交換時期が早まる傾向にあります。
軽自動車ターボのタイヤは減りやすい
軽自動車ターボのタイヤが減りやすい原因は、以下の通りです。
- ターボチャージャーによるパワーアップ:ターボチャージャーによってエンジンパワーが向上するため、タイヤへの負担が大きくなります。
- タイヤの回転数が多い:軽自動車はタイヤの径が小さいため、タイヤの回転数が多くなり摩耗が激しくなります。
- 細いタイヤ:軽自動車はタイヤが細い場合が多いため、接地面積が小さくなり、タイヤへの負担が大きくなります。
軽自動車ターボのタイヤの寿命を延ばす方法
軽自動車ターボのタイヤの寿命を延ばすためには、以下の点に注意しましょう。
- 適正な空気圧を維持する:タイヤの空気圧が低いと、燃費が悪くなったり、タイヤが減りやすくなったりします。月に1回程度、空気圧をチェックしましょう。
- 急発進・急加速を避ける:急発進・急加速は、タイヤに負担をかけるので避けましょう。
- 荷物を積みすぎない:荷物を積みすぎると、タイヤへの負担が大きくなります。必要な荷物だけを積みましょう。
- 定期的にタイヤの点検を行う:タイヤの溝や状態を定期的に点検し、異常があれば早めに交換しましょう。
軽自動車タイヤの基礎知識
軽自動車を所有した人は、タイヤの状態の確認やタイヤをメンテンナンスすることが義務です。でも「何を見ればいいのか」「どこをみたらいいのか」わからないことが多いですよね。タイヤの情報をどう見れば良いか解説します。
タイヤのサイズはタイヤの横を見ればわかる
タイヤのサイズはタイヤの側面に表記されています。それぞれの数値やアルファベットには意味があります。
引用元:BRIDGESTONE
表示 | 名称 | 内容説明 |
---|---|---|
① 215 | 断面幅(W) | ・タイヤの太さを表しています。 ・タイヤの総幅から側面の模様や文字を考慮しない幅です。 ・数値が大きいほどタイヤ幅は広く、直進安定性が増します。 ・数値が小さいほどタイヤ幅は狭く、道路への食いつきが増します。 ・軽自動車では「155」や「165」が一般的です。 |
② 45 | 扁平率(%) | ・タイヤの高さを表しています。 ・断面高さ(H)÷断面幅(W)×100で算出します。 ・数値が大きいほどタイヤの高さは高く、乗り心地が良くなります。 ・数値が小さいほどタイヤの高さが低く、運動性能が上がります。 ・軽自動車では「55」や「65」が一般的です。 |
③ R | ラジアル構造 | ・ラジアルタイヤであることを表しています。 ・軽自動車のタイヤは基本的に「R」しかありません。 ・高性能タイヤだと「ZR」が存在します。 |
④ 18 | タイヤ内径 | ・タイヤの内径を表していますがホイールサイズだと思う方がシンプルです。 ・数値が大きいほどホイールサイズが大きくなります。 ・数値が小さいほどホイールサイズが小さくなります。 ・軽自動車では「14」や「15」が一般的です。 |
⑤ 93 | ロード インデックス | ・タイヤにかけられる最大負荷能力を表しています。 ・数値が大きいほど最大負荷能力が高くなります。 ・軽自動車では「75」が一般的です。 |
⑥ W | 速度記号 | ・ロードインデックスを考慮した中での走行可能な最高速度を表しています。 ・軽自動車では「V」が一般的です。 |
タイヤの回転方向指定の有無にも注意
タイヤの回転方向指定の有無もタイヤの側面に表記されています。
回転方向指定があるタイヤは矢印と共に「ROTATION」と表記されており、矢印方向にタイヤを転がすことを前提に作られたタイヤです。逆方向に転がすとタイヤ性能を発揮できません。
回転方向に指定が無いタイヤは「OUTSIDE」(外側)と表記されており、特に方向性はありません。4輪のどこに取り付けても性能は発揮できます。万が一車のタイヤを見たときに「INSIDE」(内側)が見えた場合はホイールとタイヤが逆に組付けられていますので、直ちに組付けを修正してもらいましょう。
タイヤの製造年月日はタイヤの横を見ればわかる
タイヤの製造年月日もタイヤの側面に表記されています。あまり車に乗らない人でもタイヤを交換する必要があり、交換目安が分かるように製造年月日を把握しておくことも非常に重要です。
引用元:BRIDGESTONE
製造年月日は4桁の数値で表されます。下2桁は「年」を表し、上2桁は「週数」を表します。例えば2023年10月10日に製造したタイヤであれば「4123」となり、23年の41週目という表示方法になります。
ちなみに製造年月日の手前に表示されているアルファベットは、世間には公開されておらず内容を知ることはできません。各メーカで表示方法が異なりますので、製造工程における何らか必要な情報が分かる記号なのかもしれません。
タイヤの適正空気圧は運転席のドアを見ればわかる
タイヤの適正空気圧は運転席を開けたセンターピラー側に表示があります。
引用元:ダンロップタイヤ
タイヤの空気を常に適正値にしておくことも大切なメンテナンスの一つです。適正値はどこを見ればわかるのかしっかり把握しておきましょう。写真の車は前輪が240kpa(2.4kg/㎠)、後輪が220kpa(2.2kg/㎠)となります。空気を入れる際はメモリがその数値になるように合わせましょう。
タイヤの溝は目視で確認できる
タイヤの溝は目視で確認でき、タイヤの中心付近に目安となるスリップサイン(出っ張り)があります。スリップサインが溝に埋まっている状態であればまだ正常範囲にあります。スリップサインが溝から浮かび上がる状態だとタイヤ交換時期に来ている証拠です。
引用元:BRIDGESTONE
▲マークの延長線上にスリップサインが存在します。前輪はハンドルを切ってタイヤを丸見えの状態にして確認し、後輪は車の中に潜り込んで確認してください。
軽自動車ターボのタイヤの特徴
軽自動車ターボのタイヤは普通車のタイヤに比べて外径が小さいタイヤを装着していますので基本的な特徴は次にようなものがあげられます。
- 軽自動車のタイヤは普通車に比べて軽い
- 軽自動車のタイヤは普通車に比べて安い
- 軽自動車のタイヤは回転数が多いので普通車に比べて摩耗が早い
ターボモデルについているタイヤは、NA車に比べて性能が良いタイヤが装着されているケースが多いです
軽自動車ターボはホイールサイズ大きい
軽自動車ターボモデルは、NAモデルに比べてホイールサイズが大きいケースが多いです。NAモデルは「14」インチの設定が多く、ターボモデルは「15」インチの設定が多いです。「15」インチのホイールを装着することで直進安定性が高くなり、見た目も迫力のあるフォルムになります。
タイヤの使用状況を確認し、交換の判断をする方法
タイヤはゴム製品です。そのため、ゴムの特性が経時劣化するのに伴い、タイヤの特性も変化します。時間が経つにしたがってタイヤのゴムからは油が揮発し、次第に柔軟性が失われてしまうのです。
引用元:BRIDGESTONE
タイヤはゴム製品なので、使用し続けていると消耗し交換が必要です。自分で交換の判断をしなくてはいけない為、交換基準が分からないと困りますよね。ここではタイヤを交換する判断基準を解説します。
タイヤの溝を確認する
引用元:イエローハット、ジェームス
タイヤのスリップサインで交換基準を判断します。ノーマルタイヤの新品の溝は約8mm、スリップサインが浮かび上がるとタイヤの溝は約1.6mmと判断でき、タイヤの溝1.6mmは交換時期となります。タイヤ溝は3mm以下になると急激に性能が落ちますので、スリップサインが浮き出てくる前にタイヤを交換しましょう。
タイヤを使い続けてタイヤ溝が1.6mm以下になると、車検も通りませんし整備不良で警察に捕まります。
前輪はハンドルを切ってタイヤを丸見えにして目視で確認する
前輪はハンドルを切ってしまえばタイヤが丸見えになりますので、タイヤのスリップサインなどの確認がしやすいです。
後輪は車の下に潜り込んで確認する
後輪はタイヤの向きを変えることはできないので、車の下に潜り込んで確認します。スリップサインを確認する時に暗くて見えないケースがありますので、スマホのライトを使うなどしっかり見える状態にして確認しましょう。
専用測定器を使って数値で確認する方法もある
タイヤの溝を測る測定器(デプスゲージ)を使用して確認します。目視の確認だけだと不安な人は測定器を使っての確認をオススメします。測定器は高いものではありませんので、1個持っておくと良いかもしれません。デジタル式とアナログ式の測定器を紹介します。
タイヤの溝が減ったら前後のタイヤをローテーションして延命治療
引用元:BRIDGESTONE
軽自動車ターボは、基本的にエンジンが前方ボンネット内にあり「発進」「停止」「曲がり」すべてで前輪に大きな負荷がかかるので、後輪に比べ前輪のタイヤ溝は減りが早いです。逆に後輪は負荷が少ないのでタイヤの溝は減りにくいです。タイヤーローテーションをして、4輪すべてをまんべんなく使い切りましょう。
タイヤの空気圧を確認する
引用元:BRIDGESTONE
タイヤは地面につくときに車重を支えるため圧縮され、地面から抜けると圧縮が解放されます。圧縮と解放が繰り返されるため、充填されている空気に変化が生じます。見た目にわからなくても着実に空気は減っていきます。
タイヤ空気圧のチェックや調整はガソリンスタンドでやるのがオススメ
タイヤ空気圧のチェックや調整はガソリンスタンドでやるのがオススメです。身近な場所にありますし、やり方が分からなければ店員さんに言えば無料でやってもらえるケースが多いです。使い方も簡単なので、店員さんにやり方を教えてもらって自分でやると良いです。
タイヤが古くなると空気の減りが早い
溝も減ってきていてタイヤが古くなると空気の減りも早くなります。早めの空気点検を重ねながら、タイヤ交換の時期をうかがいましょう。
エアバルブから漏れる場合もある
エアバルブもゴムでできていることが多いので劣化していきます。エアバルブの劣化が進むとエア漏れし、タイヤの空気が少なくなることがあります。タイヤは問題ないのに空気圧が減る場合は、エアバルブを疑ってみてください。タイヤ交換時と同時に交換することをオススメします。
タイヤの劣化状況を確認する
タイヤは使用しなくても経年劣化していきます。あまり車に乗らない人で溝がたくさん残っているタイヤでも劣化は進んでいます。しっかりタイヤを点検し、必要であればタイヤを交換しましょう。
タイヤは劣化するとひび割れしてくる
タイヤは劣化が進むとひび割れしてきます。溝が残っていてもタイヤにひび割れが発見されたらタイヤの交換をオススメします。
タイヤは5年を目安に交換を検討
使用開始後5年以上経過したタイヤは、継続して使用できるかタイヤ販売店等で点検を受けましょう。また、外観上では溝がしっかりと残っていても、製造後10年経過したタイヤはゴムの経時劣化が進んでおり、安全面での性能が保証されないため、新しいものに交換することをおすすめします。
引用元:BRIDGESTONE
前回のタイヤ交換から5年以上過ぎている場合や、タイヤの製造年月日を確認して5年過ぎているのであればタイヤ交換の検討をしてください。
整備士時代に、工場に置いてあった溝たっぷりのタイヤを臨時で使用しました。3日後に雨道でスリップし事故を起こしました。よく見たらタイヤ製造は10年前、ひび割れはそんなにひどくありませんでしたが、タイヤゴムはガチガチに硬かったです。
タイヤ交換時の費用
タイヤの消耗を確認したらタイヤを交換しましょう。ただ「なるべく安く収めたい」「あまり時間がないからすぐに終えたい」など、人それぞれ事情があってどうしたらうまくいくか悩みますよね。タイヤの購入方法や交換方法などを紹介します。
タイヤは性能や価格もさまざま
引用元:BRIDGESTONE
タイヤは大きく分けると国産のタイヤと海外のタイヤに分けられます。現代は価格や性能もさまざまですので、よく吟味して買うことをオススメします。基本的には性能が低ければ安く、性能が高ければ高いのがタイヤです。軽自動車で主流なサイズの14インチと15インチの一般的な価格帯はこのようになります。
14インチ(4本セット) | 約1万5000円~4万5000円 |
15インチ(4本セット) | 約2万円~6万円 |
<<【2023年最新】軽自動車ターボオーナー必見!オススメサマータイヤ6選!
タイヤの交換方法もさまざま
インターネットの普及によって、タイヤ交換方法の選択肢も増えてきました。タイヤ購入と同時に交換すると交換工賃が安く設定されているケースもあります。基本的な交換場所と価格帯はこのようになります。
ディーラー(4本交換) | 約8,000円〜4万円 |
タイヤ専門店(4本交換) | 約8,000円〜1万5,000円 |
カー用品店(4本交換) | 約4,000円〜2万5,000円 |
ガソリンスタンド(4本交換) | 約4,000円〜2万5,000円 |
自動車整備工場(4本交換) | 約8,000円〜2万円 |
タイヤ交換は専門業者にお願いするのがオススメ
タイヤ交換は専門的な知識が必要ですので専門業者にお願いするのがオススメです。タイヤ購入からタイヤ組み換えまでが一括でできるとものすごく楽ですし安心ですよね。そんな動線がしっかりしているタイヤ専門店を紹介します。
自社のタイヤ交換工場も完備のタイヤネットショップ
私がタイヤを購入する際はいつも利用させてもらっています。ネット通販としてネームバリューもありますので、とても安心して購入できます。
オートバックスが公式パートナーのタイヤネットショップ
様々なかたちのネットショップが誕生してきましたね。ネットショップでのデメリットの問題を感じさせない手法でとても面白い形態。これなら買う側も非常に安心です。
まとめ
今回はタイヤの点検の仕方を紹介しました。
- タイヤの「サイズ」「製造年月日」はタイヤの横を見ればわかる。
- タイヤの適正空気圧は運転席のドアを見ればわかる。
- ターボモデルはNA車に比べてホイールサイズが大きい。
- タイヤの溝を前輪はハンドルを切って、後輪は下の潜り込んで確認する。
- タイヤの溝は専用測定器を使って確認できる。
- タイヤの空気点検はガソリンスタンドでやることがオススメ。
- エアバルブから漏れるケースもある。
- タイヤは5年を目安に交換する。
軽自動車ターボのメンテナンスは非常に重要です。タイヤの消耗は乗り方や使用年数によってさまざまですので継続的な点検を実施して、間違いない時期に交換できるようにしましょう。
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